「龍ちゃん」


あたしの声に反応して大好きな人がゆっくりあたしの方を向く。


「ん?」


真っ直ぐあたしの目を見てくれる。


あたしは龍ちゃんの目が好きだ。


龍ちゃんの目には今はあたしだけ。


それだけで嬉しくなる。


「あたしね、この4ヶ月でいろんなことがあったなぁって思うの」


「うん」


「龍ちゃんに出会って。颯輝くんとも友達になって。初めて誰かに本音を話して。初めて人を好きになった」


全部、全部、龍ちゃんがいたから。


「うん。俺も彩華が初めてだよ」


「颯輝くんの誕生日パーティーしたじゃない?あんなに楽しいパーティーしたのも初めてだよ。龍希くんとも仲良くなれてよかった」


龍ちゃんの過去を知って、龍ちゃんを支えたいって思った。