そこに待ち受けていたことは



「マスコミにお前があの高校に通っていることがかぎつかれた」



「......それはそれは。どういたしますか?」


冷静な私

心のどこかでは分かっていたのかもしれない


こういうことが遠からずやってくると



だから、微笑んでみせる



「......お前には、卒業と同時にアメリカへ留学してもうことになっていたが、その留学をマスコミが高校に押しかけてくる前に、留学してもらおうと思う」



「分かりました。では、寮にある荷物をまとめておきますね」


分かっていたことだ

バレた場合、私がどうなるのかも



「あと、二学期が始まった翌日に夜会がある。それに、お前にも出席してもらう」


この時期にある夜会

パーティーと言わず、夜会と言う



「まさかっ!」



どうやら私の予想は当たっていたようで


「そうだ。今年は日本で開催される。...海崎財閥が主催でな。私が言いたいことはもうわかるな?」


父が主催する


その言葉が意味することは


「私のお披露目ですか......」





「はははっ。お披露目とは...まあ、でも、あながち間違ってはいないな」


私の お披露目 と言ったのが面白かったようだ


「世界にお前を紹介する。もちろん、日本のマスコミも来るからな。よかったな、一気に有名人になれるぞ」



「そのようなものになりたいとなど、一度も思ったことなんてありませんから、お父さん」


からかうように言う父を睨みつける