私が中学生の頃までは東北にある
実家で暮らしていた

当時の実家はかなり居心地が悪く
私は家に居るのが嫌だった


家が本家であるため親戚がお盆、お正月を
賑わう家ではあったが普段の日常は
温かいオレンジ色の家庭では無かった









私は毎日何でもないのに
泣いたり少し切ない気持ちでいっぱいだった






「…早く家をでたい」

雪降る庭の柿の木に登りながら
何もない景色の中でそう呟いた









そんな日常から
解放されたのは私が中学生を卒業した
春休みのこと