「そんな事、するか馬鹿!!!!

てめぇ、図々しいんだよっ!!」





さっきまで良い雰囲気だったのが台無しになる。





何で、そんな事も頼んでこれんだよ?!





「大体、てめぇで出りゃいいだろうが!!

何でわざわざ私に頼むんだよ?!」






恵志の携帯の奥からは、搭乗案内のアナウンスが聞こえる。






「それが出来ないんだよ。だから、恵咲に頼んでんだ。」






静かに告げる恵志に調子が狂う。






「・・・出れない理由は?

元々、今日あるって知ってたんじゃないのかよ?」