さっきの電話のこともあって、
気まずい雰囲気になった。

「山我優久は俺の兄貴。」


「ん?」

「俺、マサヒサの弟。」

「ケイジが?」

「うん。」

「なんで、今死ぬかもしれない状況でそんなうそつくの?」

「いや。うそじゃないからね?」

「じゃ、なんでサインくれなかったの?」

「そこ? お前も死ぬ前にその質問はないだろう?」

「うん。あわせてくれたっていいじゃん。」

「あぁ・・・。」