彼は財布、ナイフ、携帯ゲーム、食料などを荷物に入れ、他の物は壊そうとした。

「どうして壊すの?」

「旅に出る前は要らないものを全部壊そうかと思ってね。これで家族やクラスメイトともお別れだよ」

「……本当に良いの?」

「君と同じ、僕も家族から暴力を受けている。友達からも客観的なイジメを受けている。
携帯ゲームは…死んでしまった父のお金で買ったものだよ。何も買ってもらえなかったから財布から金を取って買いに行ったんだ。その後ひどい仕打ちを受けたけどね笑。まぁ、誰にも愛されなかったんだ。」

「そうなんだ…私と、同じだね。壊すの、手伝うよ」

「ありがとう」

そして物を壊した後、家を出た。

人殺しと、ダメ人間の…君と僕の旅だ。