「私英君のこと、もっとクールなイメージで見てたのよ。子供もそんなに好きじゃないって勝手に決めつけてたみたい」

いつかの合コンの時の、武尊のイメージを岡本に聞かせた。

「人は見掛けによらない」という言葉を、二人は変に納得していた。

凪美子はまた武尊の違う一面に触れた気がした。他にはどんな一面を持っているのか、気付かないうちに、興味さえ湧いていた。

テーブルに戻って来た武尊達。食べながら秀奈は本当に楽しそうだった。

岡本もそんな秀奈を見て目を細めた。

「でも~、武尊君にばかりに甘えてられないものね」

ポツリと岡本が発した。

「……⁉ 秀奈ちゃんのことですか? 僕なら全然かまいませんよ?」

武尊は自然に言葉を出した。

「ありがとう」と岡本。
 
二人の話から、どちらにも負担にならない良い案はないかと、凪美子はふと思った。