俺も高3になり、いよいよ受験生。


これから勉強しなければ!


…という時に、李依さんは俺に何も言わず家庭教師をやめた。


就活とかなんとかで…。


約半年間の家庭教師。


17歳の俺にとっては34分の1の時間だったけど…


一生忘れることのない…


いや、できない時間になった。


8年後…


俺は高校教師。


大人になってもバドを続けたくて、教えたくて選んだ道。


家庭教師という立場ではないけど、絶対に李依さんみたいにはなりたくない。


でも…俺の前に1人の女の子が現れた。


入学式に遅刻してきた女の子。


数分しゃべっただけだけど、この子が頭から離れない。


李依さんとはまた違う、あってはならないこと。


『恋』


俺は…この気持ちは絶対にしまいこむ


そう誓った。


李依さんを思い出せば、いいのかな?って思ってしまうから…


心の奥にそっと李依さんをしまった。


さよなら…李依さん。