なんでかよくわからないけど、先生はそう言った。


じゃあ…


「李依さん、俺…教科書とか全部置き勉してるんでないんですけど…。」


俺は恐る恐る言った。


「あっ!いいわよ♪あたし問題用意してきたから!」


李依さんは鞄から紙を取り出す。


…ほっ。


「瑛佑くんに何を教えたらいいのかわかんなかったから、文系でも理系でもいる英語を用意したの。」


英語…か。


俺の苦手な教科の1つだ。


あとは…国語も苦手。


「俺、学校では理系クラスですよ?」


渡された問題に目を通しながら言う。


「そう?じゃあこれから数学とか理科系も教えていくわね♪」


「は…はい。」


それから沈黙が続き、部屋には俺の書く 音と李依さんの本のページをめくる音だけが響く。


問題を解き始めてから約30分。


一応できた。


全く自信ないけど。