「今日はやめとく。疲れてるの」


そう言って再び歩き出そうとするツグミの手を握り、あたしは引き止めた。


いつもなら断られればすぐに諦めていたけれど、今日はそう言うわけにはいかない。


教室で夕子が言っていた言葉も気になっていた。


「お願い。今日だけでいいの」


あたしがそう言うと、ツグミは戸惑った後で小さく首を縦に振ってくれたのだった。