「暁斗ー、小波ちゃーん」
「……っ、あっ! 暁斗暁斗! 二人帰ってきたよ!」
「お、見つかったんだな」
私達に気づいた小波が駆け寄ってくる。
「もー、どこに行ってたのー!」
「心配かけてごめんね?」
「ホントだよー!」
小波は私にギュッと抱きついて、「無事でよかった〜」と言ってくれる。
「こいつが俺らとはぐれた理由、クレープにつられたからだから」
「ちょっと、バラさない約束!」
「してねーし」
私たちが言い合いをしていると、小波は大きなため息を零した。
「しかも男に絡まれてたし」
「はぁっ!?」
先ほどとは打って変わった様子になる小波。
「なに、絡まれてたってどーゆーこと!?」
「なんか、どっかにつれてかれそうになったっていうか……」
「あーもう、なにナンパされてんのよー」
「ナンパ? あれってナンパなの?」
私がそう言うと「この子ダメだわ」と小波が言う。
「まぁ、無事戻って? きたわけだしさ、早く水の中入ろーよ」
暁斗くんの言葉に皆賛成し、水の中に入った。