先生から一喝され、シュンとなった私はその後、藤沢君とは話をせず、授業後、生物室に残って話をした。



「私のせいで、本当にごめんなさい。」



「だから、別にいいって。減るもんじゃないし。」



「いやいやでも、私の気が収まらない。何かっー」



そう言いかけた私に藤沢君はー



「じゃあさ、ごめんなさいじゃなくてありがとうって言って欲しいな。」



キミと同じ事を言ってきた。



「…えっ。」



一瞬反応が遅れた私に、藤沢君は続け様に言ってきた。



「悲しい顔とか気まずい顔が見たくてした訳じゃないし、少しでも笑顔が見たくてしたんだ。ま、俺の勝手なんだけどさ。」



「え、がお?私の?」



「そ。でも、こんなわけわかんない奴からこんなことに言われても気持ち悪いよね。」



若干、悲しそうに下を向いた藤沢君にいたたまれなくなって、



「ううん。すごく助かった。ありがとう。」



なんか、すごく照れくさいけど、そうだよね。私の為にしてくれたんだもん。ごめんなさいって謝られるより、ありがとうの感謝の言葉の方がいいよね。



「どういたしまして。」



そう言って藤沢君は笑顔で応えてくれた。



やっぱり。



藤沢君ってイケメンで大人っぽく見えるけど、笑うと少し幼く見えるな。



なんてぼんやりと心の中で思ってた。