と、その時。



ドサッー。



一瞬、大きい音にびっくりして音の出た隣の席を見た。



ー藤沢君だ。



生物室の机は、2人1組で座るようになっている。



藤沢嵐(ふじさわあらし)と萩原奈月(はぎわらなつき)で男子の出席番号19番と、と女子の出席番号19番。



つまり同じ番号同士が隣に座ることになる。



藤沢君の隣に座ることになって早3ヶ月。



クラスの女子たちから「奈月ちゃんずるーい!」「席かわって欲しいー。」「でも神々しくて逆に近づけないや。」等と散々言われてきた。



でも、沙知の「皆よく考えな。藤沢と奈月が並んでるだけで絵になるの。あんたたちではそうはいかないから。逆に他の女子たちから妬まれて、アイツでもいいなら私でもいいでしょっていじめられるよ?」



沙知、かなり辛辣な事を言ってるけど…。



「そっかー。奈月ちゃん目大きいしね。」
「髪の毛もサラサラストレートで綺麗な黒だし。」
「スタイルいいし。」
「可愛い系だよね。」
「そうそう。そしておっぱいもでかい!」



いや、最後の!



沙知ってば変態。