詩音side
「詩音っ!おはよー」
「あっくんおはよー!」
昇降口で会ったのはクラスメイトのあっくんこと香坂 敦君
「眠いー、詩音助けてー」
「おはよう」
あくびしながら登校してきた
天方 弘太
去年、入学したばかりの頃
幼馴染の祐希も、翔太も違うクラスで、クラスには知り合いもいなくてまだ馴染めてない時
そんな時だった。席が隣だったあっくんと弘太君が。
*☼*―――――*☼*―――――
『詩音ちゃん』
『は、はい!!』
細身に焦げ茶色の髪にピアスの弘太君
黒髪短髪ピアスのあっくん
二人とも顔面偏差値高いけど
見た目ヤンキーの2人に声をかけられた
私は席に座ってたけど2人とも私の机の前に立って見下ろしてきた
『クスッ、そんなビクビクしないで大丈夫だよ、あ、もしかしてあっくんが怖い?』
『おい。』
首を横に振ると2人とも笑って私の目線に合うようにしゃがんでくれた
『詩音ちゃん、俺 天方 弘太よろしくね』
「俺は香坂 敦。弘太より怖いなんて嘘だよだから安心していいよ」
「おいあっくん?」
2人の掛け合いが面白く感じてクスッと笑うと優しく頭を撫でてくれた
『いい笑顔してんじゃん』
*☼*―――――*☼*――――
それから私が持っていたキャンディを勝手に取られたり
ノート見せあいっ子したり
席替えしてもしても隣や前後だったりでクラスの中で1番仲良くなってたかも
弘太君とあっくんのお菓子食べて
2人であっくんに怒られたり、
授業中寝ちゃってあっくんに叱られて弘太君が慰めてお菓子くれたり
たった1年しか経ってないけど懐かしく感じる
今では大切な友達
「今日はなんだか寒いな」
去年より梅雨入りが早いのか今日は朝から雨が振って気温は下がっていく
寒くてカーディガン着ようとしたけど朝練に遅刻するとこで着てくるのを忘れたブレザーは部室が暖かくて脱いで部室に置きっぱなしにしてきちゃった
その事を知ったあっくんはヒーヒー言いながら笑ってる
「さすが詩音だわ、
詩音チャンはお子ちゃまだから寒くないんでちゅもんね〜
マジやべー!あははは!」
むっ、ちょっとイラッとしましたぞ
「ふん!」
軽くあっくんのすねを蹴ってやる
「いっー!」
痛そうに顔をゆがめあたしの髪をわしゃわしゃと掻き回す
「おいこら詩音」
弘太君はあっくんの腕を止めて
「はいはい、あっくん、あんまり詩音苛めんな、ほら、震えてんじゃん、詩音はこれ着ておきな」
鞄を漁って暖かそうなクリーム色のカーディガンを着せてくれた
「弘太、ママかよ」
「あっくん」
ママって言われた時あっくんを見る目が少し怖かった弘太君
無言の圧力が凄いです。
「はい。」
「良いの?」
「うん、俺はほら学ランの下にも着てるし、雨に濡れた時ように持ってきたやつだから。」
「ありがとう!」
弘太君細身なのに割と筋肉は着いてるんだよね、細マッチョってやつか。
先週他クラスの女子が騒いでたのを思い出した
だいぶぶかぶかだけど、着てるだけで体温が戻ってくる
ありがたや。
「んー、これ、一也が見たらなんて言うかな、」
「え?何、」
そういえば、一也とこの2人は去年を通して友達になったんだった、
休み時間、自販機に向かおうとすると
弘太君も喉乾いたと着いてきた
祐希が向かいから紙パックのカフェオレ飲みながら歩いてきてこっちに気づいた
「お、詩音に弘太じゃねーか、、!
おい、詩音?」
「?」
肩をがっと祐希に掴まれた
「これは、彼氏のカーディガンか?
おい、お父さんに教えなさい!いつの間に、何も聞いてないぞ!弘太!お前がいながらなんて事だ!相手は誰だ!
全くうちの子を唆しやがった奴は!1発殴らせろ!」
「え、祐希、待って!」
祐希がそんな事したら野球部活動止まっちゃうんじゃ、、
「あははは!祐希落ち着け、
このカーディガン俺の。
ブレザーのジャケットもセーターも忘れたみたいで俺の予備着せたんだよ
こんなさみぃから風邪ひいちゃうかもしれねぇからな」
ポンポンと私の頭を撫でながら言う弘太君に祐希はほっとした様子で落ち着いた
「そうか、ありがとな、」
「ほんと祐希は詩音の父親見てぇだな」
ケラケラ笑って弘太君は祐希と話してる
自販機に着くと弘太君は小銭を入れようとしていたけど止めた
「待って!カーディガンのお礼をさせてください」
そう言って弘太君の分と自分の分を買って2人紙パックのジュースを飲みながら歩く
横見ると頭2つ分違うぐらいの長身の弘太君
自分がちびなのもあるけどやっぱり弘太君身長高い。あれだけ女子にモテてるのに彼女を作ってない
今だって。
下級生の1年生はキャーキャー言って目をハートにしてたり、
廊下歩いてると違うクラスの女の子は弘太君に手振ったり気づいてもらおうとしている
去年聞いたことがある
『恋バナかー、純粋な付き合いは中学の時したことあるよ。卒業式の時に振ったけどね。』
『え?』
『違う高校行くってなったし、新しい出会いあるし、それで彼氏彼女って縛ってても、遠距離じゃ浮気とか簡単に出来ちゃうだろ?それが嫌でな。』
ヤンキーだし、第一印象とはガラッと変わった記憶がある
『今は子守りの方が楽しいし』
『子守り?』
『そう!うちの子(詩音)は見てて飽きないから、
なー詩音チャン』
あっくんも、弘太君も、妹扱いをしてくる
それは今でも変わらない
「ん?どうした?詩音」
「ううんなんでもない」
弘太君から視線を外し、窓を見ると
外はどんよりとした雲で空は覆われて
雨はまだまだ降り続いている
中庭に咲いた紫陽花の葉に雨雫が落ちて梅雨の音を出しながら葉が揺れる
「詩音っ!おはよー」
「あっくんおはよー!」
昇降口で会ったのはクラスメイトのあっくんこと香坂 敦君
「眠いー、詩音助けてー」
「おはよう」
あくびしながら登校してきた
天方 弘太
去年、入学したばかりの頃
幼馴染の祐希も、翔太も違うクラスで、クラスには知り合いもいなくてまだ馴染めてない時
そんな時だった。席が隣だったあっくんと弘太君が。
*☼*―――――*☼*―――――
『詩音ちゃん』
『は、はい!!』
細身に焦げ茶色の髪にピアスの弘太君
黒髪短髪ピアスのあっくん
二人とも顔面偏差値高いけど
見た目ヤンキーの2人に声をかけられた
私は席に座ってたけど2人とも私の机の前に立って見下ろしてきた
『クスッ、そんなビクビクしないで大丈夫だよ、あ、もしかしてあっくんが怖い?』
『おい。』
首を横に振ると2人とも笑って私の目線に合うようにしゃがんでくれた
『詩音ちゃん、俺 天方 弘太よろしくね』
「俺は香坂 敦。弘太より怖いなんて嘘だよだから安心していいよ」
「おいあっくん?」
2人の掛け合いが面白く感じてクスッと笑うと優しく頭を撫でてくれた
『いい笑顔してんじゃん』
*☼*―――――*☼*――――
それから私が持っていたキャンディを勝手に取られたり
ノート見せあいっ子したり
席替えしてもしても隣や前後だったりでクラスの中で1番仲良くなってたかも
弘太君とあっくんのお菓子食べて
2人であっくんに怒られたり、
授業中寝ちゃってあっくんに叱られて弘太君が慰めてお菓子くれたり
たった1年しか経ってないけど懐かしく感じる
今では大切な友達
「今日はなんだか寒いな」
去年より梅雨入りが早いのか今日は朝から雨が振って気温は下がっていく
寒くてカーディガン着ようとしたけど朝練に遅刻するとこで着てくるのを忘れたブレザーは部室が暖かくて脱いで部室に置きっぱなしにしてきちゃった
その事を知ったあっくんはヒーヒー言いながら笑ってる
「さすが詩音だわ、
詩音チャンはお子ちゃまだから寒くないんでちゅもんね〜
マジやべー!あははは!」
むっ、ちょっとイラッとしましたぞ
「ふん!」
軽くあっくんのすねを蹴ってやる
「いっー!」
痛そうに顔をゆがめあたしの髪をわしゃわしゃと掻き回す
「おいこら詩音」
弘太君はあっくんの腕を止めて
「はいはい、あっくん、あんまり詩音苛めんな、ほら、震えてんじゃん、詩音はこれ着ておきな」
鞄を漁って暖かそうなクリーム色のカーディガンを着せてくれた
「弘太、ママかよ」
「あっくん」
ママって言われた時あっくんを見る目が少し怖かった弘太君
無言の圧力が凄いです。
「はい。」
「良いの?」
「うん、俺はほら学ランの下にも着てるし、雨に濡れた時ように持ってきたやつだから。」
「ありがとう!」
弘太君細身なのに割と筋肉は着いてるんだよね、細マッチョってやつか。
先週他クラスの女子が騒いでたのを思い出した
だいぶぶかぶかだけど、着てるだけで体温が戻ってくる
ありがたや。
「んー、これ、一也が見たらなんて言うかな、」
「え?何、」
そういえば、一也とこの2人は去年を通して友達になったんだった、
休み時間、自販機に向かおうとすると
弘太君も喉乾いたと着いてきた
祐希が向かいから紙パックのカフェオレ飲みながら歩いてきてこっちに気づいた
「お、詩音に弘太じゃねーか、、!
おい、詩音?」
「?」
肩をがっと祐希に掴まれた
「これは、彼氏のカーディガンか?
おい、お父さんに教えなさい!いつの間に、何も聞いてないぞ!弘太!お前がいながらなんて事だ!相手は誰だ!
全くうちの子を唆しやがった奴は!1発殴らせろ!」
「え、祐希、待って!」
祐希がそんな事したら野球部活動止まっちゃうんじゃ、、
「あははは!祐希落ち着け、
このカーディガン俺の。
ブレザーのジャケットもセーターも忘れたみたいで俺の予備着せたんだよ
こんなさみぃから風邪ひいちゃうかもしれねぇからな」
ポンポンと私の頭を撫でながら言う弘太君に祐希はほっとした様子で落ち着いた
「そうか、ありがとな、」
「ほんと祐希は詩音の父親見てぇだな」
ケラケラ笑って弘太君は祐希と話してる
自販機に着くと弘太君は小銭を入れようとしていたけど止めた
「待って!カーディガンのお礼をさせてください」
そう言って弘太君の分と自分の分を買って2人紙パックのジュースを飲みながら歩く
横見ると頭2つ分違うぐらいの長身の弘太君
自分がちびなのもあるけどやっぱり弘太君身長高い。あれだけ女子にモテてるのに彼女を作ってない
今だって。
下級生の1年生はキャーキャー言って目をハートにしてたり、
廊下歩いてると違うクラスの女の子は弘太君に手振ったり気づいてもらおうとしている
去年聞いたことがある
『恋バナかー、純粋な付き合いは中学の時したことあるよ。卒業式の時に振ったけどね。』
『え?』
『違う高校行くってなったし、新しい出会いあるし、それで彼氏彼女って縛ってても、遠距離じゃ浮気とか簡単に出来ちゃうだろ?それが嫌でな。』
ヤンキーだし、第一印象とはガラッと変わった記憶がある
『今は子守りの方が楽しいし』
『子守り?』
『そう!うちの子(詩音)は見てて飽きないから、
なー詩音チャン』
あっくんも、弘太君も、妹扱いをしてくる
それは今でも変わらない
「ん?どうした?詩音」
「ううんなんでもない」
弘太君から視線を外し、窓を見ると
外はどんよりとした雲で空は覆われて
雨はまだまだ降り続いている
中庭に咲いた紫陽花の葉に雨雫が落ちて梅雨の音を出しながら葉が揺れる