蒼太「‥俺は可能性を信じます。
治る可能性があるのなら
その可能性に賭けたいです。」

雄大「誰だって可能性を
信じてみたいと思うものだ。
だけど、怜くんのように
数千人に1人の難病を患った
人間は臆病になるんだ。
可能性なんて言葉を信じられなくなる。
だったら、医者として柳瀬はどうする?」

蒼太「怜くんの意志を尊重します。」

雄大「それもいいだろう。
味方になってくれる人間がいるのは
患者にとって、とても心強い。
でも、それじゃ柳瀬は命を救えない。」

蒼太「だったら、怜くんの意志を
尊重しながら俺の考えを伝えます。」

ようやく見えてくる。
俺がどうしたいと思っているのか。

雄大「どんな考えだ?」

蒼太「目先の事だけじゃなくて
将来的な事を考えて手術を
受けてみないか?と説得します。」

雄大「そんな上から目線じゃ
患者の心は開かない。」