「 奏翔せんぱーい! 」


「 何もうお前 朝からうるさい 」


「 うるさいは余計です!」


乙女にうるさいだなんて、ちょっと酷いよね!

少し眉を寄せると

「 あーごめんな、で?」


すごい棒読み・・・。


「 先輩が怒らしたので何話そうとしたか忘れました」


「は?お前なんなの」


「乙女にうるさいとか言う先輩が悪いんですよー!」


なんて言うのは嘘で、

実はなーんにも話したいことは無かったの。


ただ先輩と話しがしたいだけで・・・なんて言ったらまた先輩に怒られるから内緒ね!


「じゃあもう言っていい?俺、教室で眠りたいんだけど」


って言って歩き出す先輩。


その背中に


「先輩!睡眠はちゃんととらないとダメですよ!」


と声をかけると手を挙げて返事をする先輩。


たったちょっとの会話。


それだけでも私にとっては大切な時間。


私は高校2年生で先輩は一個上の3年生。