ーゆうたー


なんなんだよ。あいつ…

泣きそうな顔しやがって。
ふざけんなよ。

なにがなんでもねーだよ。

顔にありますってかいてあるっつーの。


俺は、平常心でいられなかった。


そして、ケータイを手に取りある人へ電話をした。


ーぷるるるる


?「はい。」

「お久しぶりです。ゆうたです。今大丈夫ですか?」

?「ぁあ。ゆうたか。どうした?」

「ちひろのことでちょっと…」

?「どうした?」

「あいつ、もう長くないってホントなんですか…?」


俺は、工藤さんにカマをかけた。


工藤「あいつがそういったのか?」

「はい。」

工藤「はあ…」

「勘違いなんですか?」


俺は、ドキドキしていた。


工藤「あいつ、やっぱり気づいてんだな。そうだよ。あいつは、もう長くはない。でも、ドナーが見つかれば助かる。」


まさか、本当だったなんて…
俺は何も返す言葉が見つからなかった。
ドナーなんて、あてにならん。
待ってられねーよ…


工藤「ゆうた?どうした?」

「いえ。ありがとうございました。失礼します。」


そう言い、返事も聞かずに電話を切った。