「ハ~イ、映司!
やっと本人から連絡がきたわ」


案の定、ソフィアは映司からの連絡を待っていた。
明智くん、忠告してくれて本当にありがとう……


「ソフィア、七条咲子さんとの結婚式の件だけど…」


ソフィアは少しだけ厳しい顔になる。


「映司、一つだけ忠告させて。
あなたは自分の事しか頭が回らない人間だから」


映司はパソコンの前で姿勢を正した。
明智君といいソフィアといい、そんなに俺に忠告したいのか?と心の中で毒づきながら。


「咲子様のお父様の事よ。
宗一さんへの面会は拒否されても続ける事、たとえ、おじい様がそんなもの必要ないって言ってもね」


映司はやっぱりソフィアと美都子はがっしりと繋がっていると確信した。
明智君の言う通りだ。


「それは分かってるよ。俺なりに努力してる」


ソフィアはそんな映司を見て嬉しそうに笑った。


「映司、いい男になったわね。
あんなわがまま放題だったあなたの口から、こんなおしとやかな言葉が聞けるとは夢にも思わなかった」