今日は、俺の誕生日。外では蝉がうるさく鳴いている。

部室のドアを開けると、ともえだけがいた。

「新くん……お誕生日おめでとう」

ともえが、プレゼントを俺に渡してくる。そして、ともえは「それ、開けてみて!」と微笑んだ。俺は、袋を開ける。

「こ、これって……」

「私の手作りだよ!」とともえが微笑む。

「ありがとう……」

俺は、ともえが作ったキーホルダーを手に乗せた。俺の好みの猫だ。

「確か、猫好きだったよね」

「猫は好きだよ……ともえ、俺は……」

俺は、ともえの腕を掴んで、顔を赤くした。

「俺は……ともえが好きだ!」

俺が叫ぶと、ともえの顔が赤くなる。

「私も、新くんが好きです」

ともえが微笑んだ。

「おめでとう!」

部室のドアが開き、秀としずかが入ってきた。

「お前ら、いつからそこに……!?」

「ずっと、しずかと居たけど?」

秀は、イタズラっ子の笑みを浮かべた。しずかも「うんうん」と首を縦に振る。

「やっと、2人がくっついてくれた……大変だったんだよ……秀といる時間が減ったから。」

「……ん?えっと……どういうこと?」

秀は、ニヤリと笑って「知らないの?俺としずかは付き合ってるんだよ?」と言った。

部室には、俺の「ええ!?」と言う声と大爆笑が響いていた。