その日は、夕日が綺麗だった。


意を決して、屋上の淵に立ったのだが、不思議と怖さは感じなかった。


いささか拍子抜けして、私は下を向いた。


下校時刻はもう過ぎていたから、下校している生徒はまばらだった。


下にいる生徒は誰も、屋上にいる私に気づいていない。私が突然落ちてきたら、あの生徒達は驚くだろうか。それで、復讐になるのだろうか。



遺書はもう用意した。

私を積極的にいじめていたアイツの名前。

いじめを知っていたにも関わらず無視し続けたクラスメイト全員の名前。

いじめを他の先生に隠していたクラス担任の名前。


どんなことをされたかも詳細に記しておいた。



私が死んだら、アイツら全員破滅だ。


そう思ったら、笑いがこみ上げてきた。



「……私の人生、なんだったんだろ。」



でももう、どうでもいいや。