2人は家が近所だったらしい。

「うん!またね、隼人!」

もう呼び捨てなんだ。

2人がいなくなると、
教室はさっきと同じく静かになった。

「葉菜、私、隼人のこと好きかも。」

「雛里ならいけるよ!
私、応援してるから!」

「有難う!
葉菜が話してたったのて
あの“赤西先輩”だよね??」

「え、あの人が赤西先輩だったの?!」

凄くイケメンだとは思ってたけど。

「あ、私その人とメアド交換しちゃった。」

「ほ、ほんとにぃ?!!」

私、かなり凄い人と話してたんだ。

そう思うと背中がゾワリとした。

てか、今度連絡するって言ってたよね。

それに名前、なんで知ってたんだろ。

不思議な人なんだなぁ。

余韻に浸りまくりの雛里を連れて、
私は部活動見学に行った。

私は中学の時には美術部だったけど、
ここの高校の美術部はなんていうか

レベル低い、低すぎる。

だから部活に入るかどうかまで悩んでしまった。

雛里は吹奏楽部に入部することを決めたらしい。

フルートとか似合いそうだなぁ。