なんか匂いとか違う気がする!

誰も使ってない教室って寂しげな雰囲気あるけど、
なんか、それがまたいいんだよね。

窓辺の席に2人で座ってダラダラとしていた時、

また、後ろのドアが開く音を聞いた。

私はすぐさま振り返ってしまった。

うわ、昼休みに来てた人だ。

「あっれぇ?
また会えるなんて運命かも!」

なんて訳の分からないことを言っている。

もう呆れるしかない。

雛里の顔を見ると少しだけ赤くなっていた。

雛里、本気ですか?

「あの、先輩。」

「ん?なになに?」

嬉しそうな顔してまたこっちに近づいてくる。

「あの、メアドのことなんですけど。
この子に言ったこと、謝ってくれたら教えます。」

え?

ひ、雛里さん??

「私は全然気にしてないよ?」

「ダメ。
私は許さない。」