『い〜よ、別に。』



「よっしゃ。
んじゃ見てみようぜ!」



店内に入ってどんなものだったらお揃いにできるか見ていく。



『あ。』



「どうしたの?那智。」



たまたま目に入ってきた商品に思わず声を上げると、近くにいたカエデとリンが不思議そうに俺の隣に来た。



『これ、ど〜?』



商品棚においてあったチラシを一枚とって、顔の前でひらひらと泳がす。



〝イニシャルと誕生石いれます。
カップルはもちろん、家族やグループ全員のお揃いにも!
撚り紐のカスタマイズもできます。〟



「いいと思う!
ねぇ、凛??」



凛は頷く。



「なんか見つけたんですか?」



タイミングよくトオヤとコウキもやってきた。



「これ、那智が見つけたんだ。」



「お、撚り紐じゃねぇか!
俺、今日コレ買おうとしてたんだよ!!」



「それじゃあこれにしようか。
今日出来上がるみたいだし、注文票書いちゃうね。」