「凛は、ちゃんと那智が飲んでるか監視係ね。」



「ん。」



また勝手なことを。



まだコイツらと関わってから日が浅いのにもうコイツらがおせっかい焼きなことは知っている。
こうなったら、俺がどんなに嫌がって抵抗してもやめないだろう。



「俺の役目はなんだ！？」



「紅綺は・・・今、注文する係で。」



「おい！」



カエデとコウキのやり取りに皆が笑い出す。



『はーい、コーキ。このボタンで呼び出すんだよ？』



俺の横にあった呼び鈴をコウキの前に差し出せば、もっと笑え声は店内に響いた。



文句を言いながらコウキは注文をしっかりして、料理が届けば朝食の時のように他愛のない話で盛り上がる。



「じゃあ午後はアクセサリーから見に行こうか。」



「もう、店は決まってっからすぐに終わると思うぜ。」



次は絶対、金払ってやる。
コウキの隣まで早足で行って、いつでも金が払えるように準備する。