「起きて、飛鳥…」



はぁーっと溜息をつきながら何度も彼の体を揺さぶる。



「飛鳥、そろそろ帰らなきゃ…。起きないから、勝手に帰るよ?」



そう言って、ベットの下に散らばっている自分の衣服をかき集める。



「んー………ねぇ、今…何時?」

「もう10時がくるよ」

「あー……なら、送ってく」

「別に大丈夫だよ。夜道を一人で歩くの慣れてるし」


塾の帰りがこのぐらいの時間だったりするから、わりと夜道に一人でも怖くなんかなかった。
むしろ、慣れてるけど、彼は「ダメ。凛花に何かあったらヤダ」とかなんとか言って、服をき始めた。