ガラガラ……


みんながドアの方に視線を向けた


ドアに手をかけながら三角巾を持った
長瀬 涼がそこにはいた。


「あ……だ、誰か代わりに…受け取って…」


あたしは同じグループの女の子に受け取って貰うように言った


「?じゃあ…あたしが貰ってくるよ!!」

同じグループの真奈ちゃんがそう言って
長瀬 涼の元に行く。


「長瀬く~ん!それあたしにちょ~だ…」



「咲野 依稚」


へ?


真奈ちゃんが取りに行ったと同時に
長瀬 涼はあたしの名前を口にした。


「咲野 依稚、いんだろ?」


へっ、、え!?

どっどどどどどうしてあたしの名前を
そんな堂々とっ!!!!////


「あ~、うん…いるよ~?依稚ちゃん!」


真奈ちゃんがあたしを呼んだ


「はい…」


あたしは仕方なく長瀬 涼の元へよろよろと向かう


「コレ、あんたのだろ」



目の前にあたしの三角巾を突き出される


バッ!!


あたしはその三角巾を素早く取った




早く戻ろうとしたその時


ガシッと三角巾を持った右手の手首を掴まれた。