城の裏口からこっそり街へ向かう
勿論、徒歩だ
隣を歩くルナは楽しそうだ
「なんか、ワクワクします!リオン様、ありがとうございます」
「違う、違う。俺の名前は、リーオ。あと、絶対“様”付けちゃダメだ。バレる」
「あ、そうでした!リーオ!」
「うん、それでいい」
街中で互いの名前を出すとバレる為、お互い偽名で呼ぶ事にした
俺は、リーオ
ルナは、ナル
アイルは、アイルのまま
ラルムは、ラム
そして、兄さんの熱い希望によりWデートを装う事になった
俺とルナが先を歩き、後ろからアイルとラルムが付いてくるスタイルでデートをする
「アイル。腕とか組む?」
「それだと、もしもの時困るので…」
「そ、そうだね」
俺たちの後ろでいつもの攻防
今日も兄さんのアプローチは失敗している