「行きたいって…言わないのか?」
俺が言うと、ルナは困った様に笑う
「本当は凄く行きたいです。でも、私は王妃ですし、跡取り産む大切な体ですし、危険は極力避けないとダメです。…って、習いました。本来は乗馬だってダメな部類ですし、これ以上は…」
本当…すっ飛んだ行動ばかりするのに、ちゃんと考えてるんだもんな…
「行くか?街」
「………え?」
俺は、俺が思ってる以上にルナに甘いのかもしれない
気付けばそんな提案をしていた
「だから、街に行くか?って聞いてるんだ。それとも、牧場がいいのか?」
「え…?い、いやいやいやいやっ!ダメですって!」
首を大きく振ってダメだと訴えるルナ
でも、もう遅い
俺の中でルナと出掛けるプランが立ちつつある
最近、忙しくてルナと関われなかった反動だ
ルナを独り占めしたい欲が溢れて止まらない
ルナとデートしたい