「じゃあ、ご飯を食べよう。」

僕がおにぎりの包みを開けようとしたら

「はい。」と

ウエットティッシュが、横から差し出された。

プッ!

ホントに職業病だ。

「みぃ、ウエッティーまで持って来たの?」

「うん。」

事も無げに答えるみぃは、頑張らなくても自然に身に付いてるみたいだ。

「良いお母さんになるね。」

良いお母さんにも、良い奥さんにもなりそうだ。

僕の言葉を嫌みと思ったみたいで

「ふん!」と拗ねながら

「はい。」とコーヒーをお茶の横に置いてくれた。

「お茶しか買ってなかったから。」

そう言えば、初めてお家にお邪魔した時も

仕事で頑張る僕に、差し入れのコーヒーをくれたんだった。

分かりにくい彼女の優しさは、もしかして僕にだけ向けられてる??

そう思うと、自分で思うよりも愛されてるのかな?なんて

自惚れそうになる。