「犯人は、恭子先生だった。」

僕の言葉に息をのむみぃ。

そりゃあ、そうだよな。

この間まで一緒に子供を守ってきていた人間が

子供を恐怖に貶めたんだから。

せめてもの救いは、子供たちが予行演習で留守の時を狙っての

犯行だったこと。

たぶん、自分のことがバレないためだと思うけど………

子供たちに怖い思いをさせない配慮だったとも思える。

「ちょっと行ってくる。
遅くなると思うから、自分の部屋に帰るよ。
犯人が捕まったから大丈夫だと思うけど………
鍵はしっかりかけてね。」

頭を撫でて玄関に行くと

シャツの裾をつかんで

「遅くなっても良いから、ここに帰って来て。」と。

いつになく不安そうな彼女。

「分かった。
寝てても良いからね。」

もう一度頭を撫でて出掛けた。