昨日まで梓先生、その前は僕が担当した人物だ。

「航君、梓ちゃん。
恭子先生と組んでどうだった?」

ベテランの先生ということで、ドキドキしてる唯ちゃん。

もちろん、僕達の答えは……………

「スッゴク良い先生だよ。
色々教えてもらって、勉強になったよ!」だ。

これは三人で打合せ済み。

僕が恭子先生の態度に難色を示した時から

退職予定の梓先生に任せることは、決まっていた。

自分が園を離れた後、仲間をきちんと任される人を選びたいと

梓先生が悠人先生に話したからだ。

本当は、二人が担当してみておかしいと思うところが沢山あった。

えこひいきに時間にルーズ、職場放棄と

上げるときりがない。

おまけに、人気者の唯ちゃんに

かなりのライバル心を持っている。

正直、唯ちゃんの担当にするのは危険も考えられる。

みぃや彩先生の方が、注意してくれるはずだ。

でも、それでは唯ちゃんを守れても

もう一人気になる園児を守ることが出来ないのだ。

その子は、梓先生のクラスの女の子。

数ヵ月前に離婚して、お父さんが引き取った。

その子と恭子先生の繋がりが、気になっているのだ。

ひいきもその子にだし

いなくなる時は、お父さんの送り迎えの時間なのだ。