結局、5日目の今日教えを乞う事は出来ずに一日を終えた。

悠人先生のからかいに

僕がお風呂の一件を話したと誤解したんだ。

悠人先生はただ、僕と海晴先生の仲をからかっただけなのに。

つくづく裏目に出てしまう………。

さすがに今日は、家に行くと怒るだろうな。

でも…………

告白の返事ももらってないし…………

ちゃんとご飯を食べるかも、心配なんだよなぁ。

どうするかなぁ~

職員室の机に突っ伏して、帰るか行くか悩んでいたら

「航君も風邪引いた?」と、鈴を転がすような

コロコロと可愛い声が聞こえた。

顔を見なくても誰だか分かる。

恋愛の好きとはもちろん違うけど、男ならこの可愛いさにドキドキするし

自分に話しかけられると嬉しくなる。

「いえ、大丈夫です。
バカは風邪引かないっていうけど……ホントに引かないんで。」

「航君がバカだったら、唯なんてつける薬がないよぅ。
それより……………元気がなく見えるよ?」

冗談を言ってくれるようになって、ホントに良かった。

一時期は、ホントに避けられてたもんな。

未来の園長婦人さんに嫌われると大変だ。

「元気がない訳じゃないけど……
ちょっと悩んでて…………。」

「だったら家に来る?
先生と飲んだら元気が出るよ。
この間約束したご飯を作っちゃうよ。」

悠人先生との関係を隠してる彼女は

周りに聞こえないように小さな声で話す。

それでも、僕の隣にすわる海晴先生には聞こえたらしくて

チラチラこちらを気にする彼女を横目に見ながら

「う~ん、どうしようかな?」と答える。

すると…………