あの日…………

3日眠って目覚めた彼女に、ペットボトルの水を差し出すと

「!?……………!!」

声にならない程驚いて…………布団で顔を隠した。

「大丈夫ですか?」

寝起きの顔を上げないまま

「………………いつから居るの………………。」と。

ちゃんと帰ってます。

独身の女の子の部屋に泊まり込むなんてしません。

でも、焦らされたお返しがしたくなって…………

「ずっとって言ったら………どうします?」と聞いてみた。

「帰って。」

布団に潜って答える小さな声。

「嘘です。」

頭を撫でると、まだ少し熱い。

「まだ熱が下がってないから、ホントは心配なんだけど………
シャワーしないと気持ち悪いよね?
僕、買い出しに行って来るから………起きれそうだったら入って下さいね。
手伝いが欲しかったら、お手伝いしますけど。」

最後の言葉は余分だったみたいで

顔を隠したまま、枕が飛んで来た。

「ははっ、鍵は閉めて行きます。」