「航、ちょっと良い?」

事務所に呼び出される。

「これ、唯先生に食べさせて。」

渡されたのは、チョコとパンとプリン。

「俺からって言わないで欲しい。
唯ちゃんの事が、好きな航に頼めることじゃないけど………お願いします。」

そう言うと、頭を下げた。

ホント………この人には、敵わないな。

唯ちゃんの為になら、新人の僕にだって頭を下げれるんだよ。

アルバイトという名の人助け。




唯ちゃんは……………

彩先生の前で、自分だけ幸せになれない!

と悠人先生に別れを伝えた……

でも、ホントは悠人先生が大好きだから………

ムリして壊れていく。

見かねて支えようとする悠人先生だけど………

別れを決める程追い込まれた唯ちゃんに

自分が無理矢理近づいても、余計に追い込むだけだと………。

そこで、僕の出番。

さりげなく食べさせることと、自宅まで送り届けるミッションを

仰せつかった。