「ちょっ………いや!!」

暴れて腕から逃れようとする海晴先生。

ごめんね。

やっと捕まえたのに、手放すなんて出来ないよ。

「海晴先生………いっぱい泣いた?
目が真っ赤だよ。
ごめんね。
…………………先生の事が大好きです。」

「……………………嘘つき。」

「ホントだよ。
唯ちゃんに頼まれて、咲とご飯に行ったのはホントです。
まさか先生が聞いてて、悲しんでくれたとは思わなかったけど………。
嬉しすぎておかしくなりそうです。
唯ちゃんに着いていった時から………ヤキモチ妬いた?」

「違う!!
妬いてない!」

「嘘つきは海晴先生だよ。
僕は…………ずっと先生だけが好きです。
いつからかは分からないけど……
気づいたら好きになってた。
先生にここで伝えてから、毎日ドキドキが止まらない。
他の先生と話してても、目の端に先生が入ると集中出来なくて困った。
咲とご飯を食べてる間も………
咲には申し訳ないけど、ずっと先生の事が頭から離れなかったんだ。
先生が嫌なら、もう絶対に行かない。
例え唯ちゃんの頼みでも。」

「やっぱり唯ちゃんの頼みだから、行ったんでしょ?
唯ちゃんが忘れられないから………」

「違うよ。
悠人先生に『海晴先生の事をどうにかしろ!』って注意されたから。」

「私の事??」