「今日航をここに誘ったのは、海晴先生の事もあるけど……
仕事の話がしたかったからなんだ。
実は俺、幼稚園の次期園長で園長は俺の叔父さん。
来年くらいには、唯ちゃんと結婚したいと思ってる。
その時に副園長に就任して、いずれ後を引いて園長になる。
この事は、園長以外に主任が知っているだけで
唯ちゃんには、まだ話してない。
航に話したのは、頼みがあったからだ。」

驚きの連続の僕に、更なる爆弾を投げ掛ける先生。

「悪いけど、来年一年幼稚園で過ごしたら大学に戻って資格を取って欲しい。
もちろん、幼稚園が大学の学費は持つ。
いずれ遠くない時に、保育園を建て認定こども園にしようと思ってる。
航には、保育園の園長を任せて俺の右腕として
一生の仕事にして欲しいと思ってる。
これはウチに面接に来た時に考えた。
コイツとならやれると…………。
半年以上一緒に仕事してみて、大丈夫だと判断したから話した。
もちろん航の考えもあるだろうと思うから
よく考えて結論を出して欲しい。
海晴先生の事も…………よく考えて欲しいと思って今日話した。
後一年で一旦離れる可能性もあるから。」

自分のような人間を、こんなに買ってくれて

長い付き合いを希望してくれている。

こんなありがたい話はない。

それで『海晴先生の事をどうにかしろ』なんだ。