「大丈夫だから。
みぃが嫌じゃないなら、ずっとこうしてるから……
泣かないで。」

ヒクッ、ヒクッと

嗚咽に変わり、落ち着きを取り戻したみぃ。

………………………………ほぅ~っ。

「ごめんね。
言い訳するけど……………………聞いてくれる?」

抱きしめた胸の中で、コクリと頷いた。

「僕は、みぃが大切だから………
みぃの怖がることや嫌がることはしないよ。
まぁ、今泣かせたから…………説得力ないけど。
今回の旅行でそうなりたいなんて
これっぽっちも思ってなかったから………
そんな風に思われてたのかと思ったら、腹が立って………
脅してやろうって…………。
こんなに怖がると思ってなかったから………ホントにごめんね。
どうして急に、みぃがそんな風に思ったのか不思議なんだけど……
僕は……………悠人先生じゃないけど……
みぃがホントにしたいと思うまで、全然待つよ。
まぁ、さっきみたいな姿をされると…………
僕も男だから………理性が外れる恐れもあるけどね。」

頭を撫でながら話していたら

「……………私…………可愛げないから…………
航に呆れられて…………離れるかなって………。
おまけに………
嫌でしょう?
綺麗じゃないかもしれないんだよ……………。
それなのに、怖がって………待たせるなんて…………。
『旅行に行こう』って言われて
これが最後のチャンスなのかもって……思って。
でも………
初めてだから怖いし不安なのに
他のメンバーには、慣れてるように見せてたから……
どうしたら良いのかも聞けなくて……
一人で色々考えていたら……ドンドン怖くなって。
そんな時…………子供の頃の事を思い出して…………」