「海晴先生、リレーのたすきはこれでいいですか?」

「そろそろ子供たちを並べますね。」

「…………うん。」

あの日を境に口数が減り、激も飛ばなくなった。

「ちょっと航、どういう事。」

僕は、梓先生と彩先生に締め上げられるが……………

まさか『僕が告白したからです』と言う訳にはいかない。

そんな事をしたら

海晴先生が、恥ずかしくて幼稚園に来なくなりそうだ………。

「う~ん、体調かな?
少し僕たちが頑張って、負担を軽くしてあげたらどうでしょう?」

鋭い彩先生は疑っていたけれど………

「確かに、ここのところ色々あったし
運動会で忙しいからバテちゃったのかなぁ?」と

梓先生がフォローしてくれたお陰で………

色々の原因の一人の彩先生も、黙ってくれた。

だって咲の事では、随分海晴先生を悩ませたから。

ヨシッ!

これで海晴先生のプライドは保たれた。

僕が好きだと言ったから、意識して変になったなんて

みんなに思われたくないはずだもんな。

でも………

意識してくれてるんだ!!

ちょっとは、脈あり??

一人浮かれてニヤつく僕を、遠くから見つめる4つの目。

彩先生と海晴先生だ。

正式に告白するまでは、彩先生にバレないように頑張ろう!