平和記念公園は、テレビや映画で見たことはあるけど

現実を目の当たりにするとかなりショックだったみたい。

幼稚園で戦争をテーマにすることはないから……

僕のような地域で育ってないと

平和について考える時間はほとんどないようだ。

「ここで普通の生活を送っていた人達が
一瞬にして、吹き飛ばされ焼かれて死んでいったんだよね…………。」

「この大きな川に、水を求めて沢山の人が入って行ったって
小学校で習った。」

「せっかく航がここで生まれたんだから
今度の職員会議のテーマで話してみる？
私も感じたことや考えさせられたことを話すから。
子供たちでも伝えられる平和ってあるような気がする！」

仕事モードに入った彼女は、すっかり先生の目をしてた。

「海晴先生。
良いアイデアだと思うけど………
僕と旅行に行ったって話して良いんですか？
僕は、公認になれて嬉しいけどね！」

「……………………………………あっ！
ダメ！！」

「公認のことは、おいといて。
今から原爆ドームに行くけど、大丈夫？
今のショックが強かったら、また今度来たときでもいいよ。
どうせ、二泊三日じゃ見れないところがいっぱいだから
春休みにでも、車でゆっくり来たらいいし。」

「う～ん………………。
また来たいから……連れてきて欲しいけど。
原爆ドームは、今日行きたい。
ショックだけど、現実だもん。
目をそらしたくないんだ。」

強い人だな。

か弱い部分も可愛い部分も、沢山あるけど

先生としての彼女は、ホントにスゴいと思う。

先生としては、尊敬出来る先輩だ。