「それにしても、びっくりしたわ!芽依にあんなイケメンの彼氏がいたなんて〜!」


いつもより何倍もテンションの高い声でお母さんがそう言う。


…ん?



イケメン?



寝起き出回らない頭を速攻で回転させる。


イケメン、彼氏。


このふたつのワード。思い当たる人物はたった一人。



ガバッと体を起こし、急いでお母さんを呼び止める。




「ちょっとお母さん!部屋に上げちゃダ…」



言いかけたところで、扉の前に姿を現したその人。




「…藤井さん、大丈夫?」


「…青木くん」



寝起きなのに!最悪だ…