教室に入り窓際の1番後ろ、という1番ベストな位置の俺の席にリュックをおく。
「高山、おはよう」 
「おはよー芹沢」
7人目。今までの6人と違い無愛想であっさりした言い方だった。俺も割と無愛想に返す。
挨拶してきたのは芹沢優希。俺の前の席の女子だ。
くりっとした二重の目に高い鼻シュッとしてるけど丸くて愛らしい輪郭。多分クラス1の美少女だが性格は色々と…残念。
基本的に大人しい性格だが、なんというか変人で抜けてるっていうか天然というかクラスでは不思議ちゃんや残念な美少女ポジションだった。
実際クラスの男子の中でも「芹沢顔は可愛いけど…残念だよね」とか「芹沢はないな」と言われている。
とりあえず席に座り教科書を机の中に入れながら準備をしながら芹沢に話しかける。
「あ、そうだ。昨日貸してもらった本読んだけどめっちゃ面白かったぞ!」 
「ほんと?!だよねえ、あれ面白いよね!どこまで読んだ?」
「えっと被害者の夫が殺されるまで」
「あーまだそこかぁ、そこからが面白いのに」
「その夫が犯人だと思ってたから殺されてびっくりしたよ」
キーンコーンカーンコーン…朝のホームルームのチャイムがなった。
もう少し話してたかったけどチャイムがなったから仕方ない。