「僕も君に必要とされたくて、
いろいろ試したけれど、
君は1回も僕を見ようとしなかった。
いつだってどこか、違う世界を見ていたね。」
男の声が震えている。
「ただ僕を見て欲しかったんだ。
ただ僕を必要とされたかったんだ。
だから友達じゃなく、恋人なら変わると思った。
けれど違うんだよ君は、
ずっと1人で行っちゃうんだ。
僕は誰からも必要とされてない。」
ぽたぽたと男の頬から雫が零れる。
.........そっか。
あなたもずっと、1人だったんだね。
学校では明るく振舞って
元気な自分を演じていたけれど
本当に必要としてくれる人を
ずっと探してたんだね。
同じだ。