顔を覗き込んでくる男。



「もう、逃げたりしない?」



悲しそうな表情。

あぁ、もう



面倒だ。



「手錠を外したら......君はまた、
僕の前から居なくなる、よね。

だったらさ、



ここで一緒に死のう?」



力なく微笑む男の目からは

1粒、涙が零れた。