「結菜ちゃん、細いね〜」

「お肌も白し、お目目おっきいね〜」



クラスメイトの子は沢山、私に話しかけてくれる。

嬉しかった。

けれど返す言葉が見つからない。

なんて言えばいいの。



「?? 結菜ちゃん?」

「あ............あ、の..........」



ありがとう。


そう言おうとした時、

授業開始のチャイムが鳴る。



「あ、また後でね〜」



そう言って自分の席に戻って行く。

友達と呼べる子は居なかった。

けれど、虐められる事はなく、

除け者にされる事も無かったから

学校はとても好きだった。