「滉牙さんと玲花さんに出会う前、
私と関わってきた人達は、
あの人達の中での私は、
ただのお荷物でしかなかったです。
どこへ行っても邪魔者でした。
家族は居ません。
.......唯一必要としてくれた人も居たけれど、
その人が必要としていたのは私の『外見』だけ。
1つのコレクションとして置いておきたかっただけ。
ただ近くに居たのがたまたま私だっただけで、
私じゃなくても良かったんだと思います。」
そう呟いて、服の裾をキュッと掴む。
.........そうだ。
ずっと1人だった。
孤独だった。
「滉牙さんに対するこの感情は、
決して一言では表せないくらい大切なもので、
簡単に、安易に、まとめたくないのです......
........す、すき、かという質問に
正しい言葉が見つからなくて、ごめんなさい。
けれど、滉牙さんも玲花さんも
私には掛け替えのない存在だということは
ハッキリ言えます。」