「返事を悩むくらいコウの事を
一生懸命に考えてくれる子なんて、
君が初めてだよ。
君は真剣に人と向き合ってくれる。
真剣に人の事を思って考えてくれる。
コウが好意を持つワケだなこりゃ」
そう言ってタイガさんは手の上に顎を乗せ
フムフムと頷いた。
「わ、たし、も」
「ん?」
「私、も.....あんなに真剣に.....
お金の為じゃなく、自分の名誉の為じゃなく、
物でもなく、
人して私と向き合ってくれたのは、
滉牙さんと玲花さんが初めてです。」
顔を上げると、彼は少し驚いた顔をして
またにっこりと微笑み、うん。頷いた。