「寝ないとね。」



そう言う彼に、もの寂しさが残る。

.......部屋に戻らなきゃ。



「........俺の部屋行く?」



その言葉が嬉しくて勢いよく顔を上げると、

すぐそこに彼の顔があり、

またすぐに下を向いて頷く。



「じゃあ行こ」



彼は手を取って、自分の部屋に向かう。

そして、どーぞ。と部屋の扉を開けて

先に入れてくれた。



「ベッドで寝なね。
俺ソファーで寝るから。」

「えっ」

「気使わなくていいから」

「で、でも.......」



何を言っても譲らない彼に、渋々ベッドに入る。