彼の言葉に、また頬に雫が伝う。
次から次へと流れ落ちる。
彼はそれを優しく拭いながら微笑んだ。
「君に会って初めて生きた心地がした。
君に会って初めて、いろんな感情を知ったんだよ」
彼の握る手はゆっくりと強くなる。
「だから、救われたのは俺ら。
救ってくれたのは、君なんだよ。
だから、死にたいなんて言わないで。」
「っ.......ごめんなさい......ごめんなさい.......」
「また謝る。
謝るの禁止って言ったでしょ」
そう言って彼はまた溢れる涙を拭ってくれる。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…