彼の抱き締める力が緩み、こちらを見る。 怒っている様な、悲しそうな顔。 「.......なに言ってんの?」 その声に我に返る。 「ねぇ、なに言ってんの?」 いつもより低い声に、少し恐怖を感じる。 怒らせてしまった。 私........なんてことを。 「君が生きる理由? あるよ。 死ぬほど」