「紀香~」

樹は立ち上がりその子の名を呼び駆け寄った。

「大丈夫か?」

娘を立たし、ひざについてしまった砂をはらってあげる父 樹。

「うん、大丈夫」

強い子だ。

「お父さん、有り難う」

二人は微笑む。